不動産の価格査定の方法とは?取引事例比較法・原価法の考え方と査定の聞き方

この記事の要点
取引事例比較法と原価法の考え方と、査定の説明を受けるときの確認点を整理しました。
- 不動産の価格を求める3つの基本的な手法
- 取引事例比較法は近い条件の取引を比べる
- 原価法は再調達原価から減価修正を行う考え方

不動産の価格を求める3つの基本的な手法
この記事は2026年10月時点の制度にもとづく、一般的な説明です。制度は改正されることがあります。
査定額を受け取ったとき、「この金額は何を根拠に出たのだろう」と感じる方は多いと思います。不動産の価格を求める鑑定評価では、基本的な手法が原価法、取引事例比較法、収益還元法の3つに大別されるとされています。
この記事では、この中から取引事例比較法と原価法を中心に、それぞれが何を材料にして価格を求める考え方なのかを説明します。収益還元法は3つ目の手法として名前を紹介するにとどめます。
なお、ここで紹介するのは鑑定評価の基本的な手法です。不動産会社の査定書は会社ごとに書き方が違い、手法の名前が書かれていない場合もあります。それでも、査定額の背景にある考え方を知っておくと、説明を聞くときの手がかりになります。
取引事例比較法は近い条件の取引を比べる
取引事例比較法は、近隣地域などで行われた複数の取引事例を集め、そこから対象の不動産の価格を求める手法です。マンションの価格を算出するときによく使われる手法とされています。
考え方の流れは次のとおりです。集めた事例そのままでは、対象の不動産とは条件が違います。そこで、事例に対して事情補正と時点修正を行い、さらに地域要因と個別要因の補正を加えます。こうして事例ごとに出た試算価格を調整して、最終的な価格を求めるとされています。
言いかえると、「似た条件の物件が実際にいくらで取引されたか」を土台にして、違いの分だけ調整する方法です。そのため、どの事例を選ぶか、どのような補正をするかによって、結果は変わりえます。査定の説明では、この選び方と補正の中身が、納得できるかどうかの分かれ目になります。
原価法は再調達原価から減価修正を行う考え方
原価法は、価格を求める時点(価格時点)で、対象の不動産をもう一度用意するとしたらどれだけの原価がかかるか、という考え方から出発します。この原価を再調達原価といいます。
再調達原価がそのまま価格になるわけではありません。再調達原価に対して減価修正という調整を行い、対象不動産の試算価格を求めます。この方法で得られる試算価格は、積算価格と呼ばれます。
取引事例比較法が「実際の取引」から考える方法だとすれば、原価法は「用意するための原価」から考える方法です。同じ物件でも、出発点が違えば、見ている材料も違ってきます。査定の説明で原価という言葉が出てきたら、この原価法の考え方が使われている可能性があります。
収益還元法は3つ目の手法として名前を押さえる
収益還元法は、原価法・取引事例比較法と並ぶ、3つ目の基本的な手法です。この記事では、その計算の方法や使われる物件の条件までは取り上げません。
査定の説明の中でこの名前が出てきたときは、「この物件の査定で、どの手法をどの程度重視したのか」を担当者に尋ねてみてください。手法の中身をさらに詳しく知りたい場合は、不動産鑑定士などの専門家にご相談ください。
査定の説明を受けるときに確認したいこと
ここまでの内容を、売主ご自身が整理するメモの形にまとめます。これは理解を深めるためのメモであり、法律で求められる申請や義務とは別のものです。
手法の名前が査定書に書かれていなくても構いません。そのときは、根拠になった事例や、計算の考え方を直接尋ねてみてください。複数の会社に相談する場合も、金額の違いだけを並べるより、根拠の違いを見比べるほうが理解しやすくなります。
- どの範囲の、どのような取引事例を比べたのか
- 事例に事情補正・時点修正をどう行い、地域要因・個別要因でどの点を見たのか
- 価格時点はいつに置いているのか
- 再調達原価をどのような考え方で求め、減価修正を行ったのか
- 使わなかった手法がある場合、その理由は何か
- 査定書を受け取ったら、手法の名前や、根拠になった事例・原価の記載を探す
- 分からない用語に印を付け、上の項目に沿ってそのまま質問する
- 回答をメモに残し、他の会社の説明と見比べる
- 手法の中身をさらに知りたいときは、不動産鑑定士などの専門家への相談も考える

まとめ
不動産の価格を求める基本的な手法は、原価法、取引事例比較法、収益還元法の3つに大別されます。取引事例比較法は、近隣などの複数の取引事例を補正し、各試算価格を調整して価格を求める方法です。原価法は、再調達原価に減価修正を行って積算価格を求める方法です。
査定額の数字そのものより、「どの考え方で、どの材料から出したのか」を聞くことが、納得のいく判断につながります。鹿児島市内の不動産の売却に特化した睦和商事の「かごしま売却相談室」では、無料で査定の相談を受け付けています。査定書の読み方で迷ったときも、ご相談はお気軽にどうぞ。
参考にした公的情報
2026年10月6日時点で確認した情報です。
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編集方針:公的機関の一次情報を確認し、生成AIを補助的に使用して構成・校正しています。制度や個別の判断は、掲載した原典や関係窓口・専門家等でもご確認ください。
この記事は、公的機関の情報などをもとにまとめた一般的な内容です。税金や法律の取り扱いは、個々のご事情や時期によって異なり、制度は変わることがあります。実際に手続きを進める際は、税務署・法務局・市役所などの窓口や、税理士・司法書士・弁護士などの専門家にご確認ください。
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