鹿児島市の親子間売買で気をつけたいこと|価格の根拠・贈与税・資金記録の確認点

この記事の要点
親子間売買で確認したい価格の根拠、贈与税の考え方、記録の残し方をまとめました。
- 親子間売買でも売買価格の根拠を残す
- 時価と著しく低い価額の譲渡に関する税務確認
- 代金の授受・資金移動の記録を残す

親子間売買でも売買価格の根拠を残す
親子間で不動産を売買するとき、「家族だから話し合いで価格を決めればよい」と考える方は少なくありません。ただ、価格の決め方によっては、税務上の確認が必要になることがあります。この記事は2026年10月時点の制度にもとづく、一般的な説明です。制度は改正されることがあります。個々の事情で扱いが変わるため、結論は示さず、売却前に整理しておきたい資料と相談事項を中心にまとめます。
最初に考えたいのは、その価格をどう決めたのかを、後から説明できる状態にしておくことです。親子間でも、価格が時価から大きく離れると贈与税の確認が必要になる場合があるためです。詳しくは、次の見出し「時価と著しく低い価額の譲渡に関する税務確認」で説明します。
価格の根拠として、売主が手元にそろえやすい資料は次のとおりです。それぞれ、わかることには限りがあります。
- 不動産会社の査定書:どのような取引事例や条件を比べて価格を出したのかが書かれているかを見ます。査定は価格を考える材料であり、税務上の判断を示すものではありません。
- 購入時の資料(売買契約書や領収書など):後の章で触れるとおり、対価と取得価額を比べる考え方があるため、売主が当時いくらで取得したかを確認する材料になります。
- 価格を決めた経緯のメモ:いつ、誰が、何を参考に話し合って決めたかを、売主が書き留めておく整理メモです。法令で提出を求められる書類ではありません。

時価と著しく低い価額の譲渡に関する税務確認
国税庁の案内では、個人から著しく低い価額の対価で財産を譲り受けた場合、その財産の時価と支払った対価との差額は、財産を譲渡した人から贈与により取得したものとみなされ、贈与税の対象になるとされています。親子間の売買でも、価格が低ければこの考え方が関係してきます。
では「どのくらい低いと著しく低いのか」ですが、これは個々の具体的な事案に基づいて判定されるとされ、画一的な割合の基準では決まりません。「時価の何割以上なら大丈夫」といった目安は、この記事では示せません。
ここでいう「時価」は、土地・借地権や家屋・構築物については通常の取引価額に相当する金額を指すとされています。それ以外の財産は相続税評価額によります。また、個人間の対価を伴う取引で取得した土地や家屋について贈与税を計算するときも、通常の取引価額に相当する金額で評価するとされています。土地や家屋の親子間売買では、通常の取引価額がどのくらいかが論点になります。先ほどの査定書は、その価額を考える材料のひとつです。
もうひとつ、取得価額との関係があります。対価が土地や家屋の取得価額を下回る取引は、価額の下落など合理的な理由があると認められる場合を除き、著しく低い価額の対価に当たるものとして扱われるとされています。購入時より値下がりしている場合は、その理由を示せる資料があるかどうかが話題になります。どの資料が合理的な理由の裏付けになるかは、税務署や税理士にご確認ください。
なお、著しく低い価額で譲り受けた場合でも、譲り受けた人が資力を喪失して債務の弁済が困難で、その弁済に充てるために扶養義務者から譲り受けたときは、弁済が困難な部分について贈与とみなされないとされています。これは条件のある例外です。当てはまるかどうかは、税務署や税理士に具体的な状況を伝えて確認してください。

代金の授受・資金移動の記録を残す
ここで挙げる記録は、売主が後から事実を説明しやすくするための整理メモです。法令で求められている手続きとして紹介するものではありません。前の見出しで見たとおり、税務上は「時価」と「支払った対価」の差が論点になります。そのため、対価をいくら、いつ、どのように受け取ったのかを説明できる状態にしておくと、税務署や税理士に相談するときに話が早くなります。
メモにまとめておきたい項目と、確認先の例は次のとおりです。
- 売買契約書の内容:価格、支払日、引き渡しの時期などを、手元の契約書と見比べて確認します。契約書の書き方や作成については、司法書士や弁護士などの専門家にご相談ください。
- 代金の受け取りの記録:通帳の入金履歴など、実際にいつ、いくら入金されたかがわかるものを整理します。入金の記録からは、金額と日付はわかりますが、価格が適正かどうかまではわかりません。
- 買主である子が資金をどう用意したか:自己資金か借入かなどを、本人が把握しておきます。税務上の扱いは事情によって変わるため、税理士にご確認ください。
- 名義変更など登記に関する事項:権利に関する手続きは、司法書士などの専門家にご相談ください。

贈与税・譲渡所得税の相談先を分ける
親子間売買では、買う側に関わる贈与税の話と、売る側に関わる譲渡所得の話が同時に出てきます。税金の種類によって立場が異なるため、相談内容を分けて整理すると伝わりやすくなります。
贈与税の論点は、価格が時価と比べて著しく低くないか、という点です。国税庁の贈与税に関する案内を読んだうえで、税務署の窓口や税理士に確認します。このとき、査定書、取得時の資料、価格を決めた経緯のメモ、代金の授受の記録を持参すると、具体的に質問しやすくなります。
売る側の税金では、注意したい点があります。マイホームを売ったときの3,000万円特別控除は、親子や夫婦など特別の関係がある人に売った場合は適用を受けられないとされています。親子間の売買では、この控除を前提に資金計画を立てないようにしてください。この控除にはほかにもいくつかの条件があります。譲渡所得税の計算については、税務署や税理士にご確認ください。
相談先と相談内容の整理例は次のとおりです。
- 買う側の贈与税:税務署や税理士に、売買価格が時価と比べて著しく低いと扱われる可能性があるか、その判断に必要な資料は何かを質問します。
- 売る側の譲渡所得税:税務署や税理士に、親子間の売買で使えない特例は何か、売却の経費や取得費をどう整理するかを質問します。
- 契約書と登記:司法書士や弁護士などの専門家に、契約書の内容と名義変更の進め方を相談します。
まとめ
親子間売買で、まず整えたいのは価格の根拠です。そのうえで、時価と著しく低い価額の考え方、代金の授受の記録、税金ごとの相談先の整理へと進めます。著しく低い価額かどうかは、割合ではなく個々の事案で判定されます。制度は改正されることもあるため、最新の内容は税務署や税理士などの専門家にご確認ください。
鹿児島市内の不動産の売却に特化した睦和商事の「かごしま売却相談室」では、無料で査定の相談を受け付けています。相続・離婚・空き家・共有名義などのご事情に応じたご相談も受け付けています。ご相談はお気軽にどうぞ。
参考にした公的情報
2026年10月13日時点で確認した情報です。
- No.4423 個人から著しく低い価額で財産を譲り受けたとき|国税庁
- No.4602 土地家屋の評価|国税庁
- 負担付贈与又は対価を伴う取引により取得した土地等及び家屋等に係る評価並びに相続税法第7条及び第9条の規定の適用について|国税庁
- No.3302 マイホームを売ったときの特例|国税庁
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編集方針:公的機関の一次情報を確認し、生成AIを補助的に使用して構成・校正しています。制度や個別の判断は、掲載した原典や関係窓口・専門家等でもご確認ください。
この記事は、公的機関の情報などをもとにまとめた一般的な内容です。税金や法律の取り扱いは、個々のご事情や時期によって異なり、制度は変わることがあります。実際に手続きを進める際は、税務署・法務局・市役所などの窓口や、税理士・司法書士・弁護士などの専門家にご確認ください。
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