譲渡費用とは?仲介手数料・測量費・取壊し費用など、売却時の費用の区分け

この記事の要点
譲渡費用になる支出とならない支出を、国税庁の解説をもとに整理します。
- 売却時に集めたい支出の記録
- 譲渡費用と取得費・維持管理費の違い
- 仲介・契約・解体などの費用の確認

売却時に集めたい支出の記録
この記事は2026年10月時点の制度にもとづく、一般的な説明です。制度は改正されることがあります。個別の取扱いは、税務署や税理士などの専門家にご確認ください。
土地や建物を売ったときの譲渡所得は、売却額から「取得費」と「譲渡費用」を差し引いて計算するとされています。このうち譲渡費用とは、土地や建物を売るために直接かかった費用のことです。根拠となる説明は、国税庁のタックスアンサーNo.3255とNo.3202にあります。このページの「参考にした公的情報」欄からご覧いただけます。
売却が進むと、仲介の費用、書類にかかる費用、建物に関する費用など、さまざまな支出が重なります。あとで「これはどの種類の費用だったか」と迷わないよう、支出は早い段階から記録しておくと整理しやすくなります。
ここで書く記録は、売主ご自身が相談のために作る整理メモです。法令で決まった提出書類ではありません。次のように三つに分けてメモしておくと、見直しやすくなります。
- 売るためにかかった支出(仲介の費用、契約書の印紙代など)
- 買ったときにかかった支出(購入代金、購入手数料など)
- 持っている間にかかった支出(修繕費、固定資産税など)
譲渡費用と取得費・維持管理費の違い
費用を区分けするときに大切なのは、「何のために支払った費用か」です。国税庁の解説では、次のように分けて説明されています。
譲渡費用は、売るために直接かかった費用です。取得費は、買い入れたときの購入代金や購入手数料など、資産を取得するのに要した金額に、その後に支出した改良費や設備費を加えた額とされています。つまり、買ったときの費用は取得費の側に入り、譲渡費用とは区別されます。
一方、修繕費や固定資産税など、資産の維持や管理のためにかかった費用は、譲渡費用になりません。売った代金の取立てのための費用も同じです。
なお、取得費が分からない場合や、実際の取得費が譲渡価額の5パーセントより少ない場合は、譲渡価額の5パーセントを取得費(概算取得費)にできるとされています。ただし、これは取得費についての扱いです。譲渡費用の範囲を広げる話ではないので、混ぜないようにしてください。
- 譲渡費用:土地や建物を売るために直接かかった費用
- 取得費:購入代金・購入手数料などに、その後の改良費・設備費を加えた額
- 譲渡費用にならないもの:修繕費・固定資産税などの維持・管理の費用、売却代金の取立てのための費用
仲介・契約・解体などの費用の確認
国税庁の解説で、譲渡費用の主なものとして挙げられている支出を確認しましょう。タックスアンサーNo.3255とNo.3202に、次のような例があります。
ひとつ目は、土地や建物を売るために支払った仲介手数料です。ふたつ目は、印紙税のうち売主が負担したものです。No.3202では、売買契約書の印紙代も例に挙げられています。
そのほか、No.3202には測量費や、借家人などへの立退料も例として載っています。また、土地などを売るために建物を取り壊したときは、その取壊し費用と建物の損失額が譲渡費用になるとされています。
ただし、ここに挙げた名前と同じ支出であれば、どんな場合でも同じ扱いになるとは限りません。条件があるかどうかや、実際の支出がどれに当たるかは、資料の文言だけでは判断できない場合があります。手元の領収書がどれに当たるか迷うときは、「領収書・契約書・明細の整理と、税理士等に確認するポイント」の章に書いた質問をもとに、税務署や税理士にたずねてください。
- 仲介手数料(土地や建物を売るために支払ったもの)
- 印紙税のうち売主が負担したもの(売買契約書の印紙代)
- 測量費
- 借家人などへの立退料
- 土地などを売るために建物を取り壊したときの取壊し費用と建物の損失額

修繕や保有中の費用を混同しない
領収書を整理していると、「売るために使ったお金」と感じる支出が出てくることがあります。たとえば、持っている間の修繕費や、毎年の固定資産税です。国税庁の解説では、これらは資産の維持や管理のための費用にあたり、譲渡費用にならないとされています。
また、売った代金の取立てのための費用も、譲渡費用にならないと書かれています。
一方で、取得費には、買ったあとに支出した改良費や設備費が加わるとされています。ただし、手元の修繕の領収書が「維持のための修繕費」なのか「改良費・設備費」なのかは、この記事で紹介した資料だけでは判断できません。見積書や工事内容の分かる書類を用意して、税務署や税理士に見てもらうことをおすすめします。
「売る前に直した」「売るために支払った」という感覚だけで、譲渡費用に入れてよいと決めないことが大切です。まず国税庁の解説にある区分に当てはめ、判断がつかない支出は「保留」として分けておきましょう。
領収書・契約書・明細の整理と、税理士等に確認するポイント
支出の区分けを相談するときは、領収書や契約書の内容が分かると話が進みやすくなります。次の流れで、売主ご自身のための整理メモを作っておくと便利です。書類の整理方法は、国税庁の解説に定めがあるわけではありません。あくまで相談しやすくするための工夫です。
メモで分かるのは「どんな支出があったか」までです。譲渡費用に入るかどうかは、国税庁の解説にある区分と、実際の支払いの内容を照らして判断されます。メモを作っただけでは結論は出ません。
書類をいつまで保管するかについては、この記事で使った資料では確認できていません。保管の期間や方法は、税務署や税理士にたずねてください。
- 売買契約書、仲介の費用の明細、測量や解体の請求書・領収書を、売却に関する支出としてまとめる
- 購入時の契約書や領収書、改良や設備にかかった書類があれば、取得費の側として別にまとめる
- 修繕費や固定資産税の書類は、維持・管理の費用として、ほかとは分けて置く
- 支出ごとに「日付・支払先・金額・何のための支出か」をメモする
- 区分に迷う支出には印をつけ、税務署や税理士に見せる
- 税務署や税理士には、「この支出は譲渡費用と取得費のどちらの扱いになるか」「当てはまるための条件があるか」「どの書類をいつまで残しておくとよいか」をたずねる


まとめ
譲渡費用は、土地や建物を売るために直接かかった費用とされ、仲介手数料、売主が負担した印紙税、測量費、立退料、建物の取壊し費用などが例に挙げられています。一方、修繕費や固定資産税など維持・管理のための費用、売った代金の取立てのための費用は、譲渡費用になりません。買ったときの費用は取得費の側に入ります。
支出を「売るため」「買ったとき」「持っている間」に分けて記録しておくと、確認がしやすくなります。区分に迷う支出は、「参考にした公的情報」欄の国税庁タックスアンサーを読んだうえで、税務署や税理士などの専門家にご相談ください。
鹿児島市内の不動産の売却について、全体の流れや費用のことを相談したいときは、かごしま売却相談室(睦和商事)へ、ご相談はお気軽に。
参考にした公的情報
2026年10月11日時点で確認した情報です。
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編集方針:公的機関の一次情報を確認し、生成AIを補助的に使用して構成・校正しています。制度や個別の判断は、掲載した原典や関係窓口・専門家等でもご確認ください。
この記事は、公的機関の情報などをもとにまとめた一般的な内容です。税金や法律の取り扱いは、個々のご事情や時期によって異なり、制度は変わることがあります。実際に手続きを進める際は、税務署・法務局・市役所などの窓口や、税理士・司法書士・弁護士などの専門家にご確認ください。
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